『ふたりで安心して最後まで暮らすための本　同性パートナーとのライフプランと法的書面』
　　永易至文（ながやす・しぶん）著　
　　太郎次郎社エディタス　
　　2015.10　1500円＋税

　性的マイノリティの高齢期を考えるNPO法人パープル・ハンズの事務局長であり、行政書士の永易さんが書かれた新著。

　同性パートナーシップを認める自治体や検討している自治体が少しずつ出てきましたが、婚姻制度とは違い、同性パートナーが社会的・経済的認知を受けるにはさまざまな問題があります。その一つがいろんな書類を作らなくてはならないことです。でも書類を作成することが得意な方はあまり多くないのではないでしょうか。この本ではそのために必要な法的書面、必要になる経費も、実例とともに紹介しています。

『同性婚　私たちは弁護士夫夫（ふうふ）です』（南和行著　祥伝社　2015.7　780円＋税）を読んだときに感じたのは、異性愛のカップルでも婚姻制度を利用しない場合、社会的・経済的に不利益を被る場合が多くあるということでした。そんな方たちにもとても役に立つ情報が満載です。巻末にある「もしもに備える伝言ノート」は近年話題になった遺言ノート的に利用できます。

目次紹介

1 ウェディングだけではない、ふたりに必要なこと
　2 同性パートナーシップを証明する書面
　3 お金・不動産・保険、ライフプランニングのコツ
　4 性的マイノリティが病気をするとき
　5 老後と万一時の心の準備はしておこう
　【付録】もしもに備える伝言ノート

永易さんによる解説　http://www.2chopo.com/article/detail?id=1536

NPO法人パープル・ハンズ　http://purple-hands.net/